約1か月ぶりにエンジンをかけてみたら、NO.3,4キャブからガソリンがオーバーフロー。ダダ洩れである。
復活の際にキャブを掃除して、フローとバルブのすり合わせもして、オーバーフローが発生しないようにしたんだけど現象再発だ。ということであらためてフロート室を分解してみる。
なんと汚いことか。
メインジェットの材質である真鍮が腐食し緑青が吹いている。そしてメインジェットの取り付け部にはそれが析出しているようかのように綿埃のような付着物が。こんなものがフロート室に漂っていたら、キャブに良いはずがない。フロートバルブにも微小なゴミが噛んでしまって傷をつけてしまったのかもしれない。
まずはこのフロートバルブをピカールですり合わせする。中央部のポッチをピン押しで押し続けながら、ピックツールの先端をこの隙間に入れ込んでフロートバルブをくるくると回転させる。ちょっとコツが必要だけど慣れたらいい感じに回転しだす。もちろんこのピックツールで部品を傷つけることはない。あくまで優しく回転させるのだ。何回か回転させて、すり合わせ状態を確認すると・・・
ちょっと写真では見にくいけど、ペンチでつかんでいるフロートバルブの先端の円錐状の部分(バルブシートに密着してガソリンの流入を止めるところ)に塗り付けられたピカールが一部取れてしまって金属面があらわになっている。この密着面がしっかりと出ていればオーバーフローは発生しない。逆にこの面が小さければオーバーフロー発生の可能性が高くなるということだ。 よって、何回かすり合わせを行ってしっかりとこの面が一定の幅、だいたい1mm以上くらいにはなるようにした。 今回オーバーフローしたNO.3,4のバルブは、やはりこの密着面が小さかった。NO.1,2はすり合わせをほとんど行わなくてもしっかりと1mm以上の密着面が保たれていた。 部品の状態がしっかりと現象を説明してくれる。
NO.1,2はフロートバルブの状態は良かったけど、フロート室の汚れ具合はNO.3,4と変わらず。
見よ、このフロートの緑青を笑。ひどいなー。今回の復活の際にはここまで汚くなったと思うけど、それ以降に流れ込んできた古いガソリンの水分が溜まってしまって、こんなに早くも錆を誘発させてしまったのかな。 タンク内の底に溜まったガソリンを抜いて処分しないといかんな。
復活の際に抜いて新しいガソリン入れたはずなんだけど梅雨時期過ぎてまた水分が溜まってしまったのだろうか。
この緑青、ボール盤にくわえさせた真鍮ブラシでこそぎ落としておいた。ほんとスゴイ埃が舞っていた。
ということで綺麗さっぱりとなったフロート。やはりこういう風に丁寧に部品を綺麗にしておかないといかんな。
フロート室の底部にも緑青が頑固にこびり付いていたけど、このピックツールの先端で優しくこそぎ落しておく。ヤマルーブ洗浄で大体綺麗になるのだが、どうしても物理的に落とさないといけないものが残ってしまう。こういう隅部とか特に。
ということで、結局NO.1~4まで全て掃除し直して綺麗になったキャブ。
車両に取り付けていざガソリン注入・・・・、オーバーフローなし! よしよし、と思いきや、NO.4からぽたぽたとオーバーフロー。エンジン回転を上げてガソリンを消費させ、フロートバルブを動かせて密着を促進すると止まる。そしてその後アイドリング状態で安定しているかと思いきや、またもやぽたぽたと。 んー、このフロートバルブあかんな。シートとの密着に致命的な何か損傷があるかもしれない。
この状態では信号待ちのときに気が気でない。 よって、NO.4についてはフロートバルブを新調することにしよう。
ネットで調べてみると、バルブとバルブシートの1セット1000円でリプロパーツがヤフオクに出品されていたので即落札。本当は二つくらい欲しいんだけど笑 品薄みたい。
今回はここまで。NO.4だけなら車両に取り付けた状態で作業が出来そう。さて、Z1も車検通そうかなあ、どうしようかなー。