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音感について

写真はWEBからの借用です。

最近、サックスの練習をしていてよく思うこと。

それは私の音感トレーニングについて。

 

人前で、譜面を見ずにメモリーで上手に演奏している人を羨ましいと常々思っていた。

もちろん、ジャズだから元々譜面と言ってもテーマとコードしかなくて、アドリブは自分の頭の中で描いたものを演奏しているのだが、コード進行でさえ見ずに演奏している姿をみると、頭の中はどうなっているのだろうかと。

私もそれを目指して頑張ろうと考え、音楽を聴いているときにコード進行を思い出したりしているのだが、よくよく考えるとそれよりも先にやるべきことがあるのではないかと思うようになってきた。どういうことかというと、テーマをしっかりとメモリーで吹ける様にするということ。

 

テーマは、その曲の正に主題だから、この曲で伝えたい肝になる音が散りばめられているし、コードに最もフィットした音使いとなっているはず。確か矢野沙織氏も雑誌でアドリブを上手くなれるようにするためには、テーマを深く理解しておくことが必要と言ってた。音楽友達のある上手いサックス女子も同じようなことを言ってた。そのことを今さらながら思い出し、やはりこれを実践することが基本だろうと私自身が腹落ちしたわけである。頭で分かっていたが、実際に心底そう思ったということ。この間、2年?3年? ちょっと遅すぎ笑。

 

ということで、最近はテーマをきちんと吹けるようになるための練習に以前よりも大分時間を割くようにしている。具体的には、自分のテーマ演奏を録音して、リズムや音程、そしてダイナミクス、音色など、カッコいいかどうかという単純な判断基準で聴きなおし、もう一回吹いてまた聴きなおし、の連続。これは結構練習になる。というか、なかなか思うようにならない。自分ではきちんと吹いているつもりなのに、全然改善されないのだ。ジャズミュージシャンの模範演奏を聴いて真似をしようと頑張ってるのだけど。いい加減いやになってくる練習である。こんなことよりもアドリブを自由に気持ちよく吹いて楽しむ方が個人としては楽しいに決まっている。でもライブは人様に聴いていただくもの。自己満足ではいけないのである。と偉そうに思うわけだが、最近の練習でなかなか改善しないのでちょっと焦っている。ライブは二週間後の週末。果たして間に合うのか・・・。テーマばかり練習していて、ソロは大丈夫か??でも・・・

 

テーマを美しく吹けない状態ではアドリブソロは美しくなり得ない。

 

テーマにはどのような音が使われいてるか。それらの音と音をどのようにつないでいるか。相対音感がついていないと、頭の中で鳴っている音と指がつながらない。テーマ吹いていて、あれ?どうしたの?みたいな音を鳴らしてしまう失態をしでかす。そう、私ときどきこれをやらかすのだ笑。もともと絶対音感などない私であるから、この相対音感を鍛えることは音楽をやる上で必須。テーマの練習の繰り返しはその鍛錬にもつながるなあとも思う。その相対音感を鍛えると、ソロを奏でる場合も、コード理論とかアヴェイラブルノートといった理屈だけに頼らず感覚も加えて音を選択することができるのではないか。そうできれば、それは理屈で吹いているソロよりも絶対美しいはず。

 

これを呪文のように自分に言い聞かせて鍛錬を重ねるしかないな。と、最近思うのである。