学生時代、私は今の歳になったらポルシェに乗るんだと豪語していた。
昨年にその歳になってしまったのだが、買った車は軽自動車のジムニー。ポルシェとは大違い。
山口百恵の「緑の中を走り抜けていく真っ赤なポルシェ♪」という曲がはやったのは昭和52年頃か。当時はスーパーカーブーム。自宅近くの国道163号線に友達と出向いては、そのような車が走って来ないかなーとひたすら待つという何とも微笑ましい少年時代であった。ごくたまにポルシェが走ってくるので、その時は友達と大はしゃぎしていたことを思い出す。今のようにデジカメとかスマホとかないから、単に見るだけ!(笑) 良い時代やなー。
そんな時代を過ごしたので、ポルシェには憧れがある。だからいつかは乗るんだと思っていたわけである。
ただ、現実は厳しい。実は結婚して初めて購入した車は10数年落ちのBMW320i。安く手に入れたのは良いが、あちこちが壊れていくのを目の当たりにし、しかもその修理代が高いこと。ホントに閉口し、一年くらいで手放したのだ。西ドイツと日本では気候も交通事情も全く違うから、
優秀とはいえドイツ車より日本車の方が断然品質や耐久性は上やなあと思った。
だから、やはりドイツ車のポルシェなんか手に入れたら維持費が大変だろうなと思い、冒頭の想いは徐々に消えていった。
しかし、なんと私の寮の近くの中古車屋。いつもは軽自動車くらいしか置いてないようなお店に、ある日突然ポルシェが現れた。17年落ちの911。わーいいなー。毎朝出勤時、そして毎夕退勤時、このポルシェを眺めてしまう。値段は、300万円。新車なら二千万円に迫ろうというくらいの高級車だから、お手頃価格ではある。だから買えない金額ではないが、買ってからはおそらく年間30万円以上の維持費を覚悟しておいた方が良い気がする。が、そこまでして買うかどうか?
と、そんなことを考えながら、でもいつかは乗ってやるぞと決意を新たにし、あと10年後には、と結論を先送りする昨今である。
今夜も飲み会。会社入ってまだ駆け出しの頃、本社で右も左もわからない時に何かとお世話になった方が退職するというので、私の部下達と一緒に慰労会を。そういう方々がだんだんいなくなってしまうのはさびしい限りである。今度は我々がそのような先輩に代わって組織を牽引せなあなかんねんやろな、としみじみである。
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