先日、ヤフオクでポチッとしたニッカンテナーサックスインペリアルを返品し、無事返金されたので改めて博多用テナーを物色していた。候補はいくつかあったのだが、やはり最右翼は台湾製テナーに独自の加工を施した、エルクハートという安価なテナー。これは、いろいろと工夫してマークⅥの5ケタ台の音を出すようにしてあるという。その内容は、ここのサイトに詳しい。ここの製品には二種類あるのだが、私が候補にしたのは廉価版。ケースがついて12万円。アンラッカーだが特殊処理でヴィンテージのような風合いを出している。
これを本当は試奏してから購入したかったのだが、東京でないと試奏ができない。さてどうしようかと実は以前から思案していたのだが、今の仕事では東京に出張することはほぼないと言って良い。前の仕事だったら月に1回は行ってたのに。と悔やんでも仕方がない。ここはまたもやヤフオクポチッの賭けか・・・。先日は失敗こいだが今回は新品だし8日以内なら返品可能、1年間の保証付きということもあり安心かなと。もし試奏してみて満足いかなければ返品すれば良いと割り切り、えいっとポチり即決落札したのが今週の火曜日。すぐに送金し、昨日の夜には京都の自宅に配送されてきた。夜遅かったので昨日は試奏を諦め、そして本日は早朝からの外出所用を終え、帰宅してからワクワクの試奏だ。さて、どんな音が出てくるか?
手に取ってみる。エイジドアンラッカー、なかなかいい風合いだ。キーの配置はマークⅥに近いが、G#キーの押し込み量が少し少ないかなという印象。でも、全体としてはマークⅥと持ち替えても全く違和感がない。
ベルの彫刻も美しい。
ネックにいつも使っているマウスピース、オットーリンクNY8番を取り付け、リードも愛用のヴァンドレンZZ3番を装着する。そして、いよいよ息を吹き込むと・・・、これはーーーーーー!マークⅥのような吹き心地と音質ではないか!!めっちゃいい。私のマークⅥは15万台だが、それよりも枯れたような雰囲気すらある。少し音が小さいかなという気もするが。サブトーン、はい、しっかり最低音までスムースに響きます。倍音、私はあんまり高いところまでは出せないけど、マークⅥで出せるところまではこいつでも割と簡単に出すことができた。なんという良い品物なんだ。いままで楽器店でヴィンテージ含めいろいろと試奏してきたが、吹き込んですぐに、あ、これいいなあというものは意外となかった。こいつは、吹いた瞬間に、めっちゃお気に入り。音のざらつき方がとても良いので、いつまでも吹いていたくなる感じ。新品なのに管体がしっかり響いてくれている。ピアニシモで吹いてもとても反応が良く、気持ちが良い。既に21時半となっていたのであまり遅くまで吹けないのだが。これは返品なんてあり得ないな。むしろ徹底的に使い込みたいとモチベーションが上がる!
最近、いろいろと気持ちが凹むことが度々あった。でもがんばろう、明るく前向きに少し虚勢張ってでも進んでいこうと思っても、それが裏目に出たりして、ひとりになると余計滅入ったりもしていた。こういうときは楽器を練習してもなかなか身が入らないのだが、思いきってこいつを手に入れて良かった。連休中はこれで練習し、15日には博多に連れて行って平日の夜の練習で使おうと思う。凹んでいても何も生まれない。今のバンドで頑張ってジャズフェスに出られるよう、単身赴任の夜に鍛錬を積もうと思う!
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